Architect Miho Hamaguchi and Gendered Innovations 建築家・浜口ミホとジェンダード・イノベーション
建築家・浜口ミホとジェンダード・イノベーション
本研究プロジェクトでは、ジェンダード・イノベーションの視点から建築家・浜口ミホの歩みを跡付けることをとおして、女子教育・都市・建築デザインの視点からジェンダード・イノベーションについて考察する。
中国大連で生まれ、東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大学)で家事学を学んだ浜口の日本の住宅に関する考察は、『日本建築の封建制』(1949)という書籍として発表されている。それに基づくキッチンの設計は、住宅という環境を変化させることで、そこに住む人々の意識、さらには社会の変容を迫るイノベーションであった。またこのイノベーションは住宅建築と提供に携わった当時の行政、産業界、そして浜口との協働によって実現した。
お茶の水女子大学創立150周年という節目の年を起点とする、本プロジェクトでは、本学、さらには明治開化期以降の女子教育の歴史も振り返りつつ、未来に向けたイノベーションについて考える。