IDC Japanese Edition 交差性デザインカード
交差性デザインカード
『交差性デザインカード』
2025年4月1日 初版
【著者】ハンナ・ジョーンズ、ロンダ・シービンガー、アン・グライムズ、アンドレア・スモール
【翻訳】お茶の水女子大学ジェンダード・イノベーション研究所
【発行】特定非営利活動法人お茶の水学術事業会
【ISBN】 978-4-902197-14-3
【定価】本体3200円+税
交差性デザインカードについて
『交差性デザインカード』は、ジェンダード・イノベーションの提唱者であるロンダ・シービンガー教授たちのチームにより2021年に出版された『Intersectional Design Cards』の日本語訳です。
交差性要素の定義のカード12枚、デザイン検討のための問いのカード12枚、事例研究のカード16枚とカードの使い方が書かれたガイドブックがセットになっています。交差性に配慮した課題解決法の探索に役立つよう考案され、製品やサービスの包摂性を高めることに役立つほか、多様性や包摂性についての理解を深める教材にもなります。
カードを使ったディスカッション、ワークショップを是非体験してください。
(ワークショップについてのお問合せはocha-igi@cc.ocha.ac.jpへ)
(カードのご購入についてはお茶の水学術事業会HPをご覧ください)
お茶の水学術事業会会報「エリプス」第68号(令和7年10月)に、大阪・関西万博ウーマンズパビリオンイベント「知れば知るほど納得!ジェンダード・イノベーション」での『交差性デザインカード』の紹介内容が特集記事掲載されていますので、是非お読みください。

交差性デザインとは
交差性とは、年齢、性別、学歴、地理的な場所、社会経済的地位といった、社会における構造的な有利・不利を生じる不公平の交差や重なりを意味します。交差性デザインは、そうした交差する社会的要素を最初から考慮して、包摂的なデザインを目指します。
交差性要素(定義のカード)
『交差性デザインカード』の定義のカードには、年齢、障害、学歴、民族、家族構成、ジェンダー、地理的な場所、人種、性別、セクシュアリティ、社会経済的地位、持続可能性の12の交差性要素が含まれています。ほかにはどのような交差性要素が考えられますか?

交差性要素の定義のカード(12枚)
事例研究のカード
このカードには、16の事例研究が示されています。各事例のより詳しい説明は、「ジェンダード・イノベーション:科学、保健と医療、工学、環境」のウェブサイトで読むことができます。

事例研究のカード(16枚)
事例研究を定義のカードと組み合わせて見てみます。

デザインレベルと問いのカード
ここでのデザインの定義は、相互に関連する4つのデザインレベルに整理されます。4つのレベルは物理的なものから文化的な傾向へと拡大していきます。
デザインレベル01:形態と機能
デザインレベル02:体験とサービス
デザインレベル03:システムとインフラ
デザインレベル04:パラダイムと目的
このようにデザインの定義を広げることで、自分たちの製品がどこに影響を与えるかや、どのように製品の包摂性を高めることができるかを、デザイナーが考えるように促します。問いのカードはデザインレベルごとに3枚ずつあり、多様性や包摂性についての気付きを与える問いが示されています。
ワークショップの記録
これまでにIGIおよび関連組織等で開催したワークショップは下の一覧のとおりです。
2025年度
2026年3月17日 慶應大学理工学部KeiDGsワーキンググループPresents「交差性デザインワークショップ」
【内容】
慶應大学理工学部に所属する学部生、大学院生、教職員、研究員対象。交差性デザインカードを使ったグループディスカッションをしながら、研究現場や大学生活に潜む「リアルな課題」と「解決のアイデア」を考えるワークショップ。講師は吉原URAが務めた。
2026年1月15日 TRiSTARプログラムDE&I講座「研究者のためのDE&I:交差性の視点から自分の研究の社会的価値を再考する」
【内容】
「大学×国研×企業連携によるトップランナー育成プログラム(TRiSTAR)」のフェローとスタッフ対象。広い視野に立って自らの研究を位置づける、分野や業種の壁を越えた新たな可能性を見出すことができる、「トランスボーダー型研究者」育成の一環として、ジェンダード・イノベーションと交差性についての解説と、交差性デザインカードを使ったグループワークで構成されるワークショップ。講師は
吉原URAが務めた。
2025年11月12日~12月3日(全4回)お茶大-奈良女-ノルウェー科学技術大学 COIL2025 「ジェンダード・イノベーションと交差性デザイン」
【内容】
お茶の水女子大学がノルウェー科学技術大学(NTNU)・奈良女子大学と共同で開講する国際協働学習(COIL)のプログラム参加学生対象。各大学の学生がオンラインでつながって、講義とグループワークを通じて、国際的な視点からジェンダード・イノベーションと交差性について学ぶプログラムを実施した。講師は吉原URAが務めた。
- 東京大学教養学部授業「科学技術基礎論II ー科学技術と社会的公正性ー」(渡部麻衣子特任准教授)
【内容】
授業の一環として、交差性デザインカードを使ったワークショップを実施した。それまでの授業で学んできた、科学技術と社会的公正性の関係性を踏まえて、現実の事例についてチームで議論し解決策を提示してみることを目指した。
2024年度
- 2025年3月25日「仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会 第2回国際卓越WG」

【内容】
協議会参加企業および大学からの参加者対象。既存または検討中の製品やサービスについて、交差性要素と問いのカードを使ってグループで議論するワークショップ。講師は吉原URAが務めた
【内容】
ジェンダード・イノベーション産学交流会参加者対象。日本語版のカードを使い、交差性要素と事例研究のカードを使うセッションを体験するワークショップ。講師は相川特任講師が務めた。
- 2024年11月15日「仙台市✕東北大学 ジェンダード・イノベーションワークショップ」
【内容】
ロンダ・シービンガー教授を講師に迎えて仙台市で開催されたワークショップに、カードの日本語訳を提供しまし、現地でのワークショップにIGIメンバー3名(高丸特任准教授、相川特任講師、吉原URA)が参加しました。
2023年度
【内容】
ジェンダード・イノベーション産学交流会参加者対象。ロンダ・シービンガー教授を講師に迎え、英語版のカードを使ったワークショップ。