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産学官連携産学交流会

2026年度 第1回 IGI コンソーシアム産官学交流会

【日時】 2026年9月30日(水曜日)16時00分~18時30分
【会場】 お茶の⽔⼥⼦⼤学⼈間⽂化創成⽂化研究科6階⼤会議室
【テーマ】 国土交通省講演、学内からの話題提供
【参加者】 IGIコンソーシアム参加企業3社及び省庁から10名、学内から12名(計22名)

プログラム

①16:00〜16:15 開会挨拶
⽯井クンツ昌⼦ お茶の⽔⼥⼦⼤学 理事・副学⻑/ジェンダード・イノベーション研究所 所⻑

②16:15〜16:45 ご講演
村⽥遊 国⼟交通省 共⽣社会政策課 ジェンダー政策推進官
「トイレの⾏列から考えるジェンダー主流化〜国⼟交通省の取組を事例として〜」

③16:45〜17:05 学内からの話題提供
藤⼭真美⼦ お茶の⽔⼥⼦⼤学共創⼯学部  准教授

④17:05〜17:15 質疑応答

⑤17:15〜17:55 参加者による意⾒交換

⑥17:55〜18:00 閉会挨拶
斎藤悦⼦ お茶の⽔⼥⼦⼤学ジェンダード・イノベーション研究所 教授/副所長

開催報告

2026年9月30日(水)、お茶の水女子大学人間文化創成科学棟において、ジェンダード・イノベーション研究所(IGI)主催による第1回IGI産官学交流会を開催しました。「国土交通分野におけるジェンダード・イノベーション」をテーマに、IGIコンソーシアム参加企業3社及び省庁から10名、学内から12名の計22名が参加しました。
国土交通省からは、「トイレの行列から考えるジェンダー主流化~国土交通省の取組を事例として~」と題して、村田遊氏より、同省の「ジェンダー主流化行動宣言」および「トイレの便器数に係る基準と適用のあり方に関するガイドライン」をご紹介いただきました。身近なトイレの利用環境を入口に、性別によって異なるニーズや利用実態を政策や施設整備に反映する意義を共有しました。続いて、本学の藤山真美子准教授により、建築学におけるご自身の研究においてジェンダーへの関心がどのように発展してきたのかについて話題提供をいただいた後、参加者との意見交換を行いました。
意見交換では、まずイノベーション過程におけるペルソナ設定の難しさが論点となりました。藤山准教授からは、偶然性に委ねるデザイン手法の意義や、分析の過程で当事者にインタビューすることの有効性が示されました。また、移動におけるジェンダー差を示す客観的データについて質問があり、村田氏と藤山准教授より、それぞれスマホアプリから取得したGPS位置情報などをもとに、拡大推計算出された人流データや国土交通省の提供する都市空間における人の移動に関する既存の調査データが紹介されました。
さらに、参加者からの感想として、マクロな社会変化とミクロな個別状況を踏まえてイノベーションの方針を定める難しさや、ペルソナの構成要素はジェンダーだけではないとの意見が寄せられました。トイレの便器数の調整について理解を広げる難しさも指摘され、国土交通省の村田氏からは、男性から否定的な意見も寄せられている現状と、ガイドラインを今後も見直していく必要性が述べられました。
最後に、藤山准教授からは、多様性を基盤とするプレイスメイキングに関するオーストラリアのツールキットが紹介されました。データやトレーニングに加えてコミュニケーションを重視する事例を踏まえ、経験を知識へとつなぐデザイン思考の中で、当事者理解の過程自体もデザインすることが、困難の軽減につながるのではないかとの視点が示されました。
今回の交流会は、多様な利用者への理解と社会的な合意形成をめぐり、産官学それぞれの立場から課題と知見を共有する機会となりました。