Evaluation Study on the Effectiveness of Online Consultation Tools for Menopausal Symptoms in Working Women 働く女性の更年期症状に対するオンライン相談ツールの有効性に関する検証試験

働く女性の更年期症状に対するオンライン相談ツールの有効性に関する検証試験

更年期障害や生理痛などの女性特有の健康問題は、女性のウェルビーイングを低下させるのみならず、働く女性の労働生産性を低下させることが知られている。この問題に対応するためのテクノロジーはフェムテックと呼ばれる。

日本国内でもフェムテックの関心は高まっており、日本政府は、経済産業省が中心になって「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の交付を通じて民間企業が行っているフェムテック事業を振興してきた。

しかし、民間企業を中心としたフェムテック関連の事業が成長する一方で、個々のフェムテック事業が実際に女性のウェルビーイングの改善に寄与しているか、勤労女性の労働生産性(アブセンティーイズム、プレゼンティーズム)を改善させているかどうかについての効果検証はほとんど行われていない。このため、EBPM(エビデンスに基づく政策形成)の推進という政府の方針を踏まえて、経済産業省は、同省が支援するフェムテック事業の効果検証を進めている。本研究プロジェクトはその要請を受けて実施する、独立行政法人経済産業研究所(RIETI)との共同研究である。

本研究では、上記の補助金を交付された事業である株式会社TRULYが行うLINE上でのチャット相談が、更年期症状の軽減や労働生産性の向上に効果を有するかどうかを検証することを目的とする。検証の実施により、フェムテックへの支援措置がエビデンスに基づくものへと近づくことが期待される。

研究プロジェクトメンバー

研究責任者

  • 水村(久埜)真由美(基幹研究院人文科学系 教授/IGI研究員)

共同研究者

  • 飯田薫子(基幹研究院自然科学系 教授/IGI研究員)
  • 関沢洋一(独立行政法人経済産業研究所 上席研究員/IGI客員研究員)
  • 早坂美奈子(筑波大学 助教/IGI研究協力員)
  • 佐々木成江(東北大学DEI推進センター 教授)
  • 杉山りん(お茶の水女子大学大学院博士後期課程院生)
  • 植田美妃(IGI研究協力員)

 

研究期間

2025年5月12日〜2027年3月31日